もったいない。
この言葉は日本特有の言葉だそうですね。
として世界で共通に知られてきている言葉となってきています。
日本人には自然に身についている習慣といえますね。
このもったいない精神。これが循環を生み出す根源的な文化なのです。
近年の資本主義は、大量生産大量消費。いいものをどんどん作って買い替えていく。物をどんどん溢れさせ、お金がどんどん必要になるシステムです。
物に溢れ、便利な世界になる一方、精神は削られストレスはたまります。また飽くなき欲望にかられ満足のできない日々が続き、いつか転がり落ちるかもしれない恐怖と戦いながら生きることになります。
これが世界を支配している西洋の発展からくる考え方で、日本も明治以降その考えが浸透してきているのです。
しかし、日本は世界最古の文明。
西洋の考えが入ってくる前に、ずっと長い歴史からくる考え方も根付いています。
それが、循環を目指す「もったいない」文化なのです。
例えば、日本人が明治前まで愛用していた着物。
これも循環を意識したすごい作りです。
現在のファストファッションとは違い、長く着られる仕組みもあり、春夏秋冬一年中着られるだけでなく、ほどけば反物に戻る作りになっているのです。子どもも小さいときから大きくなるまで直しながら、ずっと着られます。
こんな服は西洋にはありません。
貧しくなったら、着物を打って食べ物を調達することもできたでしょう。
つまり、お金と同じなのです。
人々は循環を意識した文化の中で生きていたのです。
着るものこそ変わりましたが、循環をうみだす日本人の精神は今も健在です。
最近は資本主義の限界が露呈してきていますが、日本は先んじて循環の流れに入ってきていると感じます。
新しいものが売れなくなり、中古やリサイクルの販売が活発になってきているのです。
つまり、消費ではなく循環をまた生み出そうとしているのではないでしょうか?
お金や新しい物が必要な世界が徐々に終わり、循環型の世界に移行していくということです。
まさに「もったいない」文化の日本人の得意分野といえるでしょう。
循環の世界というのは、平穏や平和の中にあります。誰かと競争する必要はなく、心は穏やかに他人を尊重できる世の中です。
資本主義の崩壊後、循環型の世界へひっぱっていくのは間違いなく日本ではないでしょうか?
そしてこの循環には、
物や他人に敬意を払う、「おもてなし」精神も重要な要素です。
日本人の文化と精神が、新しい世界にこれからまさに必要となる気がしています。